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最近大学を離れ、論考を公表する機会が少なくなってきました。論文として公表する以外の資料や感想文などを公開する場を持ちたいと考え、このブログを開設しました。


by nakayama_kenichi
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カロリー計算された食事

 6月から高齢者用マンションに入居しましたが、その最大の目的は、食事作りの難作業から解放されることでした。そして、現に、マンション内のレストランで提供される料理を食べるようになって2ヶ月半ほど経過しました。
 あらかじめ1週間の献立表が用意されて、予約することになっているのですが、そこには、各食ごとに、エ(エネルギー)、た(たんぱく質)、脂(脂質)、塩(塩分)などの量が記載されており、「カロリー計算された美味しくヘルシーな食事」と銘打たれています。朝食は、和と洋の選択となっているほか、夕食も、時にはAとBのコース(魚か肉か)の選択ができるようになっています。私どもの高齢者には、ちょうどよい位の質と量で、おおむね満足の行くものとなっています。
 ところで、最近、提携病院で、腕の小さな傷の治療を受けた際に、血液検査をしてもらいましたが、その結果を見て、驚きました。私はかつてからコレステロールと中性脂肪の値が高く、薬を毎日飲んでいるのですが、前回の5月29日に行った検査の数値が7月28日の今回の数値と比較して、明らかに有意差が見られたからです。
 たとえば、総コレステロール値は、前回が226(前々回は224)でしたが、今回は194まで下がり、中性脂肪の値も、前回が181(前々回は241)でしたが、今回は107まで下がり、いずれも正常値になっています。この間の生活習慣に特別の変化がないとしますと、どうもその原因は、食べ物にありそうな気がするのです。
 次回、2ヶ月後くらいの検査の結果を見ないとはっきりとはいえませんが、一時のぬか喜びになるかどうかは、その時までおあずけということになります。
 
# by nakayama_kenichi | 2008-08-13 22:21

琵琶湖の花火大会

 8月8日には、毎年恒例の琵琶湖の花火大会が開かれることになっていますが、今年から湖畔のマンションに引越してきましたので、はじめてゆっくり鑑賞する機会がありました。
 琵琶湖の花火大会は、各地の花火大会の中でも有名なもので、今年で25回目に当たるという伝統的な行事です。当日は、とくに天候が最大の心配事でしたが、少し雷鳴と小雨があっただけで、幸い花火大会は無事に挙行されました。県内外から約35万人が訪れたといわれるほどの賑わいでしたが、このマンションはちょうど位置も距離も良く、とくに私の部屋は15階の最上階ですので、ベランダからは最高の眺めを楽しむことができました。
 大阪から来た2人の若いカップルと一緒に、食堂から運んできた特製の夕食弁当を部屋で食べた後、ベランダに出て、午後7時半から8時半まで、正味一時間、次々と夜空に打ち上げられる花火に目を奪われて、時の経つのを忘れました。いつもは人もまばらで静かな高齢者用マンションも、この日だけは多くの関係者が集まり、隣からも、屋上からも、人の話し声と歓声が聞こえました。
 ただし、冷房した室内と比べると、ベランダにはまだ日中の暑さが残っており、少し汗ばむ程度でしたが、終わりの頃には、わずかに涼しい海風を感じて終わりました。
 携帯カメラで写した写真は、やはり不出来でしたので、若い人がカメラで撮ってくれた写真をパソコンに入れてもらったものを、2,3枚披露しておきます。
 来年の8月8日に、また花火の咲く日まで、元気でいたいものです。
 
琵琶湖の花火大会_c0067324_2103471.jpg
琵琶湖の花火大会_c0067324_212365.jpg

# by nakayama_kenichi | 2008-08-09 20:58

パチスロ機のメダル

 私自身は、パチンコ店に入ってパチンコ遊技をした経験が全くないのですが、最近、名古屋の弁護士から、いわゆるパチスロ機(回胴式遊技機)での遊技に際して、「体感器」と称する電子機器を身体に装着して、大当たりを連続して発生させ、不正にメダルを取得したことが刑法の「窃盗罪」に当たるとする最高裁の判例の検討を依頼されました。
 パチンコの時代には、磁石を用いて不正にパチンコ玉を誘導して取得したという古典的な判例がありましたが、最近では、「体感器」と称する電子機器によってパチスロ機の抽選周期を検知してこれに同調させることによって、大当たりを発生させるという方法が開発され、その方法も直接パチスロ機に作用しない間接的なものも現われ、その限界が微妙になりつつあります。
 体感器の機能と作用が具体的に明らかにされれば、その作用によって獲得したメダルの枚数が窃盗の被害ということになるのですが、最初に購入したメダルや通常の方法で得られたメダルも混和しているときは、メダルの被害枚数を確定することは困難になります。
 そこで、最高裁は、パチスロ機の乱数周期と同期させる機能を有する「体感器」を身体に装着してパチスロ機で遊技する行為自体が窃盗罪に当たるとし、それがパチスロ機に直接影響を与えなくても、さらにメダルが体感器の操作の結果取得されたものでなくても、そのすべてについて窃盗罪が成立すると判示したのです(最決平19・4・13)。
 しかし、これでは、体感器を装着してパチスロ遊技を開始すれば直ちに窃盗となり、取得したメダルが全部損害となりますので、一見問題が解決したように見えますが、体感器の具体的な作用も効果も棚上げにして「窃盗罪」になるという論理には、原則的な疑問があります。
 
# by nakayama_kenichi | 2008-08-06 21:24

びわ湖一周

 8月1日と2日、郷里である滋賀県北端の余呉まで、墓参りのため帰省しました。大津京から山科まで湖西線で出て、東海道・北陸本線の近江塩津行き新快速に乗り、びわ湖の東岸を北上して余呉駅に着きました。そして、帰りは余呉駅から近江塩津を経由して、湖西線の新快速でびわ湖の西岸を南下して大津京で下車しました。鉄道の旅ですが、びわ湖を一周したことになります。昨年までは、京都長岡京から余呉までの往復という単調な旅でしたので、今年からは変化を楽しむことができました。
 余呉駅は、田んぼの中の一軒家という感じですが、最近では、余呉湖での魚釣りをはじめ、近隣の登山客の姿も見られ、今年も真夏の中を訪れるグループと出会いました。これで、温泉でも掘り当てればというのが地元の活性化の願いのようですが、肝心の余呉町は人口が減少しつつあり、商店街もさびれ、空家が目立つという典型的な過疎化が進んでいるのは淋しい現象です。余呉小学校も閉校になったとのことです。
  ただし、交通の便は一挙に良くなり、京都から新快速で一時間半で余呉まで着くことができます。昔は、必ず米原で北陸線に乗り換えなければならず、冬は雪で汽車が遅れることもしばしばありました。しかし、今から思えば、ゆっくりと走る蒸気機関車の汽笛がなつかしく、それが静かな田園風景とも調和していたように思われるのです。
 その余呉も、今では日中は真夏の暑さですが、朝晩の涼しさは想像以上に快適で、京都や大津が朝から晩まで暑いのと比較して、うらやましく感じました。都会では、コンクリートが熱せられて、朝晩の涼しさが奪われてしまい、クーラーでは自然の涼しさに代えられません。
# by nakayama_kenichi | 2008-08-03 22:18

今年の8月

 現在では、定年もはるかに過ぎていますので、8月を夏季休暇として特別視することはなくなりましたが、それでも、8月は毎年、まとめて何かをすることのできる貴重な月であることには変わりがありません。昔からの「夏の宿題」という観念が、今でもなお続いているのです。
 それにしても、最近は年々暑さが厳しくなってきていることは事実です。最低気温が27度、最高気温が35度という日が続くのも、今では異常でなく普通というのですから、どこかおかしいはずです。突然起こる異常気象を思わせる現象を含めて、「地球温暖化防止」の問題こそ、最優先の課題として衆知を集める必要があります。私自身は、自動車社会から自転車社会への転換を訴えていますが、自転車通行が新たな危険につながる日本と比べて、現にオランダでは自転車の専用道路が整備されていると聞きます。
 さて、今年の8月は、郷里への墓参りや、刑法読書会と日弁連刑事法制委員会の合宿研究会など、夏に恒例の行事のほか、今年は、大津のマンションに引っ越しましたので、びわ湖の花火大会(8月8日)という新しいイベントが加わりました。マンションの15階から見るびわ湖の花火というのは今からの楽しみです。
 一方、研究課題の方は、「佐伯博士の刑法思想と『日本法理』」も脱稿し、レヴィジオンの校正も一応終わっていますので、依頼されている2つの原稿(いずれも難しいもの)を何とか仕上げる努力をするほかに、かつての『概説刑法』や『刑法入門』に手を入れて「新版」を作る準備に何とかとりかかりたいと考えています。その成果のほどは、9月に報告したいと思います。
# by nakayama_kenichi | 2008-08-01 13:22