最近大学を離れ、論考を公表する機会が少なくなってきました。論文として公表する以外の資料や感想文などを公開する場を持ちたいと考え、このブログを開設しました。


by nakayama_kenichi
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2005年 03月 18日 ( 1 )


 石井徹哉さんから再質問がありましたので、簡単にお答えしておきます。
 心神喪失者等医療観察法はまだ施行前ですので、どうなるかは予測の問題ですが、おそらくは検察段階段での責任能力の基準と判断が急に大きく変わることはないと思われます。責任非難が可能と判断される限り、起訴されるとしますと、医療可能性は刑罰の執行過程で考慮されるほかないことになります。処罰の必要性がないとして不起訴になれば、本法の適用可能性があると思われます。
 しかし、検察官も裁判所も、責任能力の生物学的基礎を無視することはできないでしょうから、鑑定人や精神保健審判員の医学的判断を無視して「法的責任」を追求することはできないし、そうすべきものでもないというべきでしょう。ただ、最初のうちは、明かな精神障害で責任無能力がはっきりしているようなケースが、比較的短期間の治療効果という観点からも本法の対象とされるのではないかと予測されます。
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by nakayama_kenichi | 2005-03-18 22:00