沖縄の陪審制度
2008年 10月 12日
1.陪審制導入の契機は、沖縄在住のアメリカ人にも本国の陪審裁判を受ける権利を保障するという点にあったとみられますが、沖縄人(日本人)が当事者になる事件でも、アメリカ民政府裁判所で審理される際には、陪審制度が適用されていました。
2.陪審員は、琉球列島内の区域から無作為で抽出され、呼出状が送達され、抽選された陪審員候補者に質問がなされ、忌避されずに残った候補者の中から、1件につき12名と予備員が選ばれました。被告人は、陪審を受ける権利を放棄することができましたが、弁護人は陪審を選択するように勧め、被告人も陪審を選択することが多かったとのことです。
3.陪審体験者からは、「よくディスカッションしました。時には夜半まで続いたこともありました」「かなり真摯な態度を考え方で努力しました」などの報告が寄せられました。評決は全員一致を要し、無罪判決には上訴は許されませんでした。
4.陪審裁判の件数は、10件程度で、全体の10%未満でしたが、無罪評決が比較的多かったといわれています。当時の関係者10名に対するヒアリングでは、わが国に陪審制を導入することについて、積極的意見が6名、消極的意見が2名、中立が1名、不明が1名という結果が見られたとのことです。

