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最近大学を離れ、論考を公表する機会が少なくなってきました。論文として公表する以外の資料や感想文などを公開する場を持ちたいと考え、このブログを開設しました。


by nakayama_kenichi
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流出した「被疑者取調べ要領」

 国連の「市民的及び政治的権利に関する国際規約」に基づいて、日本政府は数年毎に報告書を提出しており(最近は2006年12月)、NGOとしての日弁連もその政府文書に対する報告書を提出しています(2007年12月)。この日弁連の報告書の中に、2006年4月に愛媛県の現職警部のパソコンから流出した「被疑者取調べ要領」という文書が「資料」として添付されていますので、その興味ある内容の一部を以下に紹介しておきます。
        被疑者取調べ要領  平成13年10月4日 (適性捜査専科生)
    1.事前の把握を徹底する
    2.被疑者をよく知れ
    3.粘りと執念を持って「絶対に落とす」という気迫が必要
    4.調べ室に入ったら自供させるまで出るな
    5.取調べ中は被疑者から目を離すな
    6.被疑者の心を早く読み取れ(読心術を身につける)
    7.騙したり、取引は絶対にするな
    8.言葉使いには絶対に気をつけること
    9.親身に相手の話を聞いてやることも必要
   10.調べ官も裸になれ
   11.被疑者には挨拶・声をかける
   12.被疑者は、できるだけ調べ室に出せ
   13.補助官との意思の疎通
 以上は、項目だけの引用ですが、その中には、否認被疑者は朝から晩まで調べ室に出して調べよという指示も含まれています。
 因みに、警察庁は、警察学校の講義のために作成されたものであるが、個人的メモであり、このマニュアルによって全国的な指導をしているわけではないと説明しています。しかし、まさに本音が出ているというべきでしょう。
 
by nakayama_kenichi | 2008-03-14 22:02