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最近大学を離れ、論考を公表する機会が少なくなってきました。論文として公表する以外の資料や感想文などを公開する場を持ちたいと考え、このブログを開設しました。


by nakayama_kenichi
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「刑事法研究」第12巻の刊行

 昨年来の課題となっていました新しい論文集『違法性の錯誤の実体』と題する著書が、2月1日に成文堂から届きました。これは、刑法の専門書ですが、個々の論文のままでは埋もれてしまいそうなので、遅まきながら一冊にまとめたものです。
 最近は、年のせいもあって、本格的な著書や論文は書けなくなっていましたので、本書の出版は、私個人にとっても、意義深いものになりそうです。
 私の最初の著書が1958年に出ていますので(『ソヴェト刑法』同文書院)、すでにそれ以来50年を経過しましたが、その間、40冊近くの単行本を出版することができました。その過程で、成文堂の土子編集長のお勧めで、「刑事法研究」という論文集の刊行を、1985年に開始しましたが、この論文集が今回で12巻を数えることになりました。それは、以下の通りです。
       第1巻  選挙犯罪の諸問題                1985年 (品切れ)
       第2巻  刑法改正と「保安処分」             1986年
       第3巻  争議行為の「あおり」罪の検討         1989年
       第4巻  刑法の論争問題                 1991年
       第5巻  わいせつ罪の可罰性               1994年
       第6巻  刑法諸家の思想と理論             1995年
       第7巻  ビラ貼りの刑法的規制              1997年  
       第8巻  安楽死と尊厳死                  2000年 (品切れ)
       第9巻  判例変更と遡及処罰               2003年 (品切れ)
       第10巻  心神喪失者等医療観察法の性格       2005年 (品切れ)    
       第11巻  心神喪失者等医療観察法案の国会審議   2005年
       第12巻  違法性の錯誤の実体              2008年
 以上は、刑法の教科書以外の個別的な問題を検討したものですが、以上のほかにも、「脳死と臓器移植」の問題に関しては、全部で4冊の単行本を出版しています。上記の論文集を含めて、すべて「成文堂」からの出版物です。
 
 
 
 
by nakayama_kenichi | 2008-02-02 10:28