オペラの鑑賞
2007年 11月 05日
ところが、石川さんご夫妻が所用のため、行けなくなり、代わりに伊賀弁護士ご夫妻が見えましたので、3人が大阪のフェスティバルホールで落ち合いました。
チェコのプラハ歌劇団による有名な「椿姫」が演題で、会場は観客で埋まり完全に満席でした。石川さんが苦労してチケットを予約して頂いたのですが、一階中央の前から5列目という席は最高の位置で、舞台の動きや演者の声はもちろん顔色も見通せるほどの緊迫感がありました。もっとも結構な値段でしたが(1万7千円)。
「椿姫」の物語の筋は大体知っていましたが、舞台の左隅の辺りに日本語の字幕が出ますので、これは親切なサービスだなと思いました。私は、外国では、とくにポーランドに2年間滞在中には、オペラもたびたび見ましたが、日本に帰国してからはほとんど見た経験がなく、ものめずらしさと、どこか落ち着かない感じがありました。しかしあたりの観客は熱心なオペラファンで、終わってからの鳴り止まぬ拍手によって演者との一体感を満喫するという場面が繰り返し長く続いたのです。
マドンナは魅力的な美人であり、声量も豊かできらめくように美しく、今でもそのときの余韻が残っています。それは観客を陶酔させるような美しい響きでした。ただ、あえて皮肉をいえば、肥満型の健康体の美女が、そのまま最後は結核で死亡するというのはいささか腑に落ちないようにも感じましたが。

