恩師からの手紙
2007年 10月 18日
その中に、旧制静岡高校時代の国文の先生で、滋賀県の同郷でもありました「久沢泰穏先生」から頂いた年賀状と、奥様から家内宛てに頂いた書状があります。久沢先生ご夫妻は、当時すでに静岡の地を離れて、神奈川県の大磯で定年後の生活を送っておられました。
私宛ての年賀状は、昭和58年(1983年)元旦のもので、以下の句が記されています。
長らえて 富士ばら開く 年に遇う 九十翁
もう一通は、同じく昭和58年3月の、奥様から家内宛の書状で、その中にも、何首かの歌が書かれています。
我が家に誇るものなし さわあれど 教え子すべて 我が宝なり
京菓子の香わしき味 賞でにつつ 君すこやかなれと ひたすら祈る
空の青 海のみどりに 初夏の 姿すがしく 富士 浮かび出づ
現在は、私どもが定年後の生活に入っていますが、教え子に残すような歌の才能がないのが残念です。

