原稿の締め切り日
2007年 05月 01日
佐伯千仭先生の追悼論文集の執筆を引き受けたのが2月はじめで、原稿の締め切りは3月末日ということは、一応了解していたのですが、今回は、予想以上に執筆が難航しました。それは、「佐伯刑法学の平野刑法学への影響」というテーマが興味深いものであるにもかかわらず、なかなか問題の中心部に切り込めないという状態のまま執筆が進まなかったという事情があったからです。1人暮らしという生活の変化や前立腺がんの検査・治療という環境もマイナス要因だったことは事実です。
過日、大阪の石川弁護士に本稿に関連する質問をしましたら、定刻主義者である私がまだ執筆中というのは驚きだというきびしいコメントをもらいました。たしかに、これまで、依頼された原稿で締め切り日を守らなかった経験はほとんどない私としては、今回は何と1ヶ月の遅滞という記録を作ったことになります。それでも、4月30日には脱稿し、5月に入らずににすんだのが、せめてもの救いだったということになります。
身体的な老化とともに、精神的な老化も進むこと自体は、避けられませんが、少しでもその速度を遅らせるために、新しい工夫が要るように思います。どのような方法でどこまで行けるのかという実験をしてみることも、今後の生き方を考える上に、有益だと考え、当分はまだ諦めずに試行錯誤を繰り返して行くことにしたいと思います。