京大会館と楽友会館
2007年 01月 30日
最近は、関西部会はほとんど京大会館で開かれるのが通例となっていますが、かつては、百万遍から東山通りを南に下がった近衛通りに「京大楽友会館」という施設があり、そこが関西部会をはじめ各種の会合によく使われていたことを思い出します。古い建物でしたが、あたりも静かで、当時としてはモダンな風格を備えた落ち着いた建物でした。そのうえに、京大会館と比べると、所在する場所が分かりやすいのが最大のメリットでしょう。そして、この東山通りにはまだ市電が走っていたという風景も、懐かしく思い出されます。
当時の楽友会館には、学生の出入りはご法度であったと思いますが、私自身は、学生であった敗戦後の昭和27-8年当時に、瀧川先生の刑法ゼミがこの楽友会館で行われていたという記憶があります。絨毯を敷きつめた廊下や黒塗りのテーブル、椅子などは、当時の素朴な大学のキャンパスの建物には見られない「豪華」なものに思われました。
今、私の手元には、昭和28年頃、京大3回生当時の瀧川ゼミが楽友会館で行われたことを示す写真が一葉残っていますが、そこには、瀧川先生のほか、8名のゼミ生が写っています。毎年12月にゼミ生の会を開くことになっていますが、その場所は、今は京大会館になっています。

