「教官」という言葉
2005年 06月 10日
しかし、その後、公立大学に移りましたとき、教授はすべて「教員」と呼ばれていることを知り、そのとき初めて、「教官」という呼び名の不思議さを実感したことをはっきり覚えています。私立大学の教授が「教員」と呼ばれていることはもちろんです。
ところで「官吏」とは、旧憲法下で国家に対し忠実に無定量の勤務に服した者をいうとされ、戦後は国家公務員・地方公務員と呼ばれるようになりました。しかし、戦前の官吏制度が廃止されたにもかかわらず、組織上の名称である各省名を冠した官名(事務官・技官・教官)はその後もなお用いられているというのが現状です。
司法研修所や刑務所のように、国立だけであれば(しかし刑務所も民営化の可能性がある)、まだ問題がないように見えますが、大學のように国立・公立・私立と分かれているところでは、「教官」という呼び名はやはり不自然なように思われてならないのです。それに、地方公務員であっても、高校や中学の先生が「教官」と呼ばれていることは聞いたことがありません。
国立大学も公立大学も法人化されましたので、この機会に「教官」という呼び名は使わないということにならないものでしょうか。なお、いわゆる「叙勲」についても、国立大学の教官と私立大學の教員の間には一定の差があるとも聞いており、そうであればこの点も当然改められるべきものでしょう(もっとも、私自身は叙勲を辞退しましたので、詳しいことは分かりません)。

