法科大学院の現状
2005年 05月 22日
「現在日本では法科大学院出汎後1年も経過しないうちに、早くも新法曹養成制度が動揺を見せはじめている。法科大学院終了生のわずか3割しか新司法試験に合格できないとの報道がなされてから、法科大学院志願者が軒並み激減している。より重要なことは、法科大学院終了者にとって新司法試験が依然として狭い門であるために、法科大学院が司法試験準備のための予備校化し、早くも法科大学院を中心とする「プロセスとしての法曹養成」という当初の理念が退色しかねないことである・・・・」(柳赫秀「韓国におけるロースクール導入決定の内容と課題」
法学教室293号7頁、2005年2月)。
最近の日本の報道でも、文部科学省の発表によって、昨年に開校し、2年目を迎えた法科大学院の今年度の入試で、志願者が前年に比べて約4割減少しこと、しかも定員割れになった学校も74校中の45校にのぼり、昨年の約3倍になったことが分かったとした上で、新司法試験の合格率が当初の想定よりも低くなりそうなことも不人気に拍車をかけているとみられると指摘されている(朝日2005年5月21日)。
ところが、不思議なことに、この問題に対処するための動きは、文部科学省からも法務省からも、また司法制度改革審議会の関係者からも、表面化していない。果たして、このまま放置してよいのかという問題を含めて、少なくとも、各法科大学院の現場の意見を聴取し、打開策を協議する場を設けるべきではなかろうか。誰が責任をとるのかさえ不明な現状が憂慮されてならない。

