国立大学の授業料
2005年 04月 26日
それによると、有効回答数125のうち、賛成が23(18%)、反対が44(35%)、どちらでもない(わからない)が58(47%)となっている。
賛成者の意見としては、国から削減される予算を埋め合わせるためには必要、今までの授業料は安かったのではないか、さしたる負担にならない、反対意見としては、経済的負担が増える、私立との差が小さくなる、十分な説明がない、横並びは京大らしくない、保留者の意見としては、親に払ってもらっているので値上げの感覚がない、値上げを知らなかった、大學が決めることで自分では判断しかねる、といった内容である。
編集部によれば、一部の学生は値上げ反対を叫んで総長室まで押しかけ、看板に値上げ反対と書いて抗議する姿勢も見られたが、多くの学生にとってはあまり重大なこととは認識していないようだというのである。
この記事を見て、最初は驚いたが、なるほどそれが現在の京大生の意識をあらわしているのかと思い直すことになった。
それにしても、私どもが京大に在学中の頃は、ほとんどが貧乏学生で、当時千円くらいだった授業料などとても払える余裕がなかったことを思い出す。豊かになったことを喜ぶべきか、学生の自治と社会感覚はどうなったのか、いささか複雑な心境にかられている。
「独立行政法人」になった国立大學は、これからどこに行くのであろうか。心配である。

