ベートーベンの「運命」
2010年 09月 26日
女流指揮者の松尾葉子、新進気鋭のピアニストの釈迦郡洋介という布陣をはじめとして、劇団員は「ユースオーケストラ」の名に相応しい若者たちで、女子の演奏者が多いのも印象的でした。聴衆もかなり多く集まり、拍手も力強いものがありましたが、大ホールなのでかなりの空席も目立っていたのが残念な気がしました。
曲目は、①シベリウス:交響詩「フィンランディア」作品26、②グリーグ:ピアノ協奏曲イ短調作品16、③ベートーベン:交響曲第5番ハ短調作品67、の3曲で、いずれも古典的な名曲でした。①は比較的短く終りましたが、②のピアニストの熱演ぶりに大きな拍手が沸き、そして③は待望の名曲で、なつかしい旋律が繰り返し繰り返し「運命」を暗示するように響き渡りました。
私自身は、個人的には、モーツァルトに親近感がありますが、ベートーベンの「運命」には、何といっても圧倒されるような魅力を感じます。やはり、音楽の世界も「古典」(クラシック)が最も魅力的で、刑法の「古典学派」にも通じる郷愁を感じるのです。
今から30数年前に、2年間留学していましたショパンの国ポーランドのワルシャワで、毎週のようにコンサートを聴きに出かけた頃のことを懐かしく思い出します。あの頃は、市の中心部の広場で、毎日曜日の朝、無料の野外コンサートが開かれていて、教会帰りの聴衆を集めていましたが、今でも同じ風景が見られるのかなと思いながら・・・・。