山つつじ(2)
2010年 08月 19日
起句 青山 早春 紫白鮮
せいざんの そうしゅん しはくあざやかなり
我が故郷の早春山つつじが咲き始めると里人達は
今年は少し遅い春がやってきた感がいたします。
承句 異変 天候 咲 悠然
いへんの てんこうに ゆうぜんとさく
今年は二十数年目の天候不順ですが、それには負
けることなく、平然と咲く姿に驚いて居ります。
転句 世々 人々 明鏡裏
よよの ひとびとに めいきょうのうら
現下の世の中は騒然として居ります。鏡は心の姿
と申しますが、表面だけで成り立って居りません。
裏方の支えが有って成り立つものです。皆々様、今
一度再考して見て下さい。
結句 無情 美観 向 誰 伝
むじょうの びかん だれにむかってつたえん
無情とは、自然界を指す。友情とは、人間界を指す。
無情の世界は美しい姿で人間界を楽しませてくれます。
未来に亘り、生かすも殺すも我々人間の使命では有りませんか。

