8月1日
2010年 08月 01日
第1は、何といっても、大東亜戦争の敗戦という歴史的事実を思い起し、その前の原爆投下の惨禍がいまだに消えていないことを改めて自覚すべき時期に当ります。1945年の8月15日といえば、清水高等商船学校のあった清水の折戸の海岸で敗戦を迎えた当時は、まだ19歳の臆病な軍国少年だった頃の危うさを思い起こします。
第2は、8月といえば、先祖の墓参りという行事が定着しており、これは、戦前から変わらない習慣として、戦後も続いています。私の父母はすでにかなり前に亡くなっており、5年前には家内が、そして昨年は家内の母と私の実兄も亡くなりましたので、暑い中での墓参りは今年も欠かせません。さらに今年は、家内の祖父の墓のある福井県の若狭へも出かける予定です。
第3は、「夏季休暇」ということですが、すでに大学の定年をはるかに過ぎていても、依然として、8月はまとまった研究活動のための「絶好の機会」という意味を失っていません。今年の8月は、『概説刑法』総論(新版)の書き直し原稿の進捗を目指すとともに、「危険運転致傷罪」に関する立法時の論議を再検討する論文の執筆も進めたいと考えています。そのほか、8月末には、関係する研究会の恒例の「夏季合宿」が2つ予定されているのですが、この暑さと年を考えると、出席は残念ながら難しいと思います。
それにしても、今年は、異常気象と猛暑が予想される8月を無事に乗り切れるかどうかという不安も否定できません。熱中症にならぬよう、健康に留意しなければなりません。今や、政治を含めて、社会的な不安材料が余りにも多すぎる現状をどう打開して行くべきかが、真剣に問われています。方向性を見失うおそれがあれば、戦後当初の「憲法」の原点に立ち帰ることが求められているといってよいでしょう。

