法務大臣の規則違反
2005年 04月 05日
これくらいのことに驚いてはいけないというのかも知れないが、国会議員、なかでも大臣までが「規則違反」を、おそらくは十分そのことを知りながら犯していて、本人も辺りも知らぬままというのjは、何ともおかしすぎるといわざるを得ない。これが下々のことなら問題となるのに、国会では平気で許されているというのでは、しかもそれが「法務大臣」の行動であるとは、いかにも示しがつかないのではなかろうか。編集子も、法相が規則を破るというのでは、冗談では済まないと指摘している。どうして、わが国では、こんな明白なことが大きな問題にならないのであろうか。
私自身も、かつて心神喪失者等医療観察法案の国会審議の際、衆院と参院の法務委員会の議事録を総点検したことがあったが、担当大臣の答弁の中にほとんど同じ言葉が整然と繰り返されている部分がかなり多かったことを不思議に思ったことがある。これもおそらくは原稿の棒読みではないかと思われるのである。
官僚の作った作文が「原案」となり、それが審議会を通過し、国会もまた難なく通過していくというのでは、形式だけの議会制民主主義に変質してしまっているといわざるを得ない。戦後民主主義の「原点」の復権を真剣に考えなければならないと思われる。

