亀岡の出雲大神宮
2009年 12月 05日
JR亀岡駅からは、バスで20分くらいのところで出雲大神宮前の停留所を降りると、もうすぐに参道につきましたが、露天のみやげ物屋が一軒あるだけで、参詣者の姿はほとんどなく、閑散とした静けさに包まれていました。
受付にいた若い宮司さんに案内してもらって、神社の中を案内してもらいましたが、本殿のほかに、いくつかの関連した施設が背後の御陰山の裾野の中に点在しており、「みかげの滝」からは「神水」が流れて境内にはその水を汲みにくる人が絶えないとのことでした。一方では、御陰山の神聖な山の頂きを仰ぎ見、他方では下界に広がる亀岡平野を見渡せるという絶好の位置にめぐまれた由緒ある神社であることを実感しました。
折角の機会なので、正式の参拝儀式をしてもらうことになり、本殿の前で、神官の装束をした若い宮司が祝詞を唱えてお払いをし、私どもも神前に榊を奉納しました。その若い宮司とは、しばらく立ち話しをしましたが、私の最大の疑問は、出雲の国ではない丹波の国に、なぜ「出雲神社」ができたのか、島根の「出雲大社」とはどんな関係があるのかという点でした。
これは、後に休憩室で、筆頭の老宮司〈86歳〉にも尋ねたのですが、歴史的にはむしろこの「出雲神社」が「元出雲」といわれ、そこから今の「出雲大社」に移って大きくなったという説明でした。今では、両者を区別するために「出雲大神宮」と呼ばれています。
この老宮司の話がきわめて庶民的でユーモアがあり、縁結びの神様に仕える宮司として出色だというのが、率直な印象として残りました。
