研究会と私
2005年 03月 26日
身近な研究会としては、まず「刑法読書会」がありますが、これは佐伯先生が提唱され、平場、宮内先生のほか、われわれの世代が助手、院生として参加したもので、外国文献の読書会として、現在まで50年近くも続いています(月例研究会と夏合宿)。「刑法学会関西部会」も、最初は月例研究会でしたが、途中から年2回の学会形式として定着しました。「刑事判例研究会」も歴史は古く、現在まで月例研究会として継続しています。「刑事法学の動き」は文献の合評会として、判例研究会の後に開催し、これも長い歴史があります。大阪では「刑事訴訟法研究会」が月例研究会として長く続いていますが、私も耳学問として参加しています。したがって、以上の研究会に休まず出席しようとすれば、土曜日はほとんどつぶれてしまうという忙しさを覚悟しなければなりません。
以上のlほか、かつては、少年法や監獄法の研究会、それに脳死・移植問題の研究会などもありましたが、現在では「関西医療フォーラム」という専門を超えた研究会が継続中です。
それから、東京の研究者との交流で一番印象的だったのは、かつての刑法改正問題の時期(昭和40年代)に、平野、平場両先生を中心に形成された「刑法研究会」が何年か継続し、ほとんど毎月上京して、熱心に刑法改正問題を論議し、共同で著書も出版するという貴重な経験をした思い出があります。
研究会の意義はこのように重要なのですが、最近は、大学の業務が忙しくなりすぎて、現役の教授陣が研究会に出席する余裕がなく、研究会が低調になるおそれがあることを憂慮しなければなりません。若い院生の奮起に期待したいものです。