日本カンボジア法律家の会
2009年 10月 10日
私は、設立当時からこの会に参加して、とくにカンボジアにおける法制度と法教育の支援のための運動にささやかな協力をしてきました。いま手元には資料がありませんので、正確な時期は明示できませんが、この数年間に、3年にわたって、都合3回、この会の人々とともにカンボジアを訪問して、刑法のやさしい講演などもしましたが、カンボジアの学生達の輝いた目と笑顔を今でも忘れることができません。
また、そのうち一度は、家内も同伴し、その折には、世界有数の遺跡といわれる「アンコールワット」の上まで歩いて登ったことも、懐かしい思い出として残っています。また、独特の形をした木彫りの仏像も持ち帰って、大切に保管しています。
その後は、このカンボジア法律家の会ともしばらく疎遠になっていましたが、最近、この会の代表をしておられるS女史から、久しぶりに電話がかかり、今後の活動のひとつとして、拙著の『刑法入門』(初版1994年、第2版2000年、成文堂)のクメール語訳の作業を進め、サイトに公開したいという話があり、もちろん快諾しました。実は1999年に、一度「翻訳本」が出ていたのですが、今回はその正確な全面改訂版に当たるものという趣旨でした。私の著書がクメール語に翻訳されて、カンボジアの学生諸君に読んでもらえるのは、著者としても嬉しい限りです。
なお、私は、10月25日から10日間、中国の南京に出かける予定ですが、中国語の翻訳書も2冊あって、中国の研究者や学生諸君とも、アジアの友人として、学問的な交流ができることを楽しみにしています。

