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最近大学を離れ、論考を公表する機会が少なくなってきました。論文として公表する以外の資料や感想文などを公開する場を持ちたいと考え、このブログを開設しました。


by nakayama_kenichi
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3泊4日の入院

 4月15日から、3泊4日の予定で、大津日赤病院に入院しました。病院に入院するといいう経験は、約10年前に、脳下垂体腺腫の手術のため京都医療センターに入院して以来のことです。個室に空室がないため「特別室」を与えられたのは幸運でしたが、とくに手術が始まるまでの待機時間は、緊張と不安が交錯した落ち着かない気分で過ごしました。
 15日は一般的な検査だけで済み、夜の自由時間は、新潮文庫の堀和久著『死にとうない―仙崖和尚伝』を読みました。これは、前にも一度読んだものですが、「若狭の賢者」乾長昭のあずまやが「仙崖荘」と名付けられていたこととの関係で、仙崖和尚の生涯に興味を感じたものです。悟りを開いたはずの和尚の「死にとうない」という最後の言葉に「人間」の本性が現れているのでしょうか・・・・・。
 16日は、朝から一日絶食で、点滴の管につながり、午後2時半ころから内視鏡センターに入って、いよいよ内視鏡による大腸のポリーブの摘出手術が始まりました。一時間あまりの間、狭いベッドの上で悪戦苦闘、医師のなすままに身を委ね、ただ夢中で時間の経過を待つのみでした。終わってからの痛みはなく、しかし動けないまま長い夜を過ごしましたが、空腹感よりも安堵感の方が高く、夢うつつに仙崖和尚の本のことを考えていました。
 17日は、回復期ですが、朝の「おもゆ」、昼の「3分かゆ」、夜の「5分かゆ」と進む中で、点滴も取れ、食事の有り難さを実感しました。こうして、懸案の手術も何とか無事に終わり、18日の昼前に退院しました。しかし、28日に外来診療で詳しい検査の結果が出るまでは、安静にして遠出をしないよう釘を刺されました。今は、留守中の残務の整理に追われています。
 
by nakayama_kenichi | 2009-04-18 18:07