心の触れ合い
2009年 03月 07日
今回の家内の母の死については、驚くべきことを経験しました。普通ならば、超高齢で身寄りもほとんどなく、文字通り親族だけの小さな家族葬で終わるところでしたが、6年前から近所の特別養護老人ホームに入居させてもらっていましたので、まさに「死ぬまで」、そして死んだ後の行事についてまで、すっかり施設のお世話になりました。しかも、それが、事務的なものでなく、心の通い合う行き届いたものであったということです。
3月2日の午後は、まだ目を開いて体を動かしていましたが、2時すぎに急に危篤の状態に陥り、おだやかで静かな呼吸がしばらく続きました。そして、臨終の瞬間には、施設のスタフの皆さんが10人以上も集まって、みんな涙を抑えながら家族のように最後を看取って下さいました。ひとりひとり、言葉をかけながらおばあちゃんの頭や顔の肌に触れて下さったのです。
そして、3月4日のお通夜の折にも、5日の告別式の折にも、勤務時間を割いて、十数名づつも参加して頂き、寄せ書きや写真とともに、花を一杯、お棺の中に入れて、泣きながら別れを惜しんで頂きました。そしてなによりも、おばあちゃんの「笑顔」が心の触れ合う「絆」だったと異口同音に言われました。「笑顔」の大切さと有り難さをあらためて実感した次第です。

