2人の2世女子研究者
2008年 10月 27日
過日の刑事判例研究会(毎月第4土曜日、同志社大学)に出ましたら、自己紹介をした新規加入の若い2人の女子研究者から、個人的に、それぞれのご父君が法律学専門の教授であることを知らされ、驚いた次第です。
法科大学院に入って法律実務家になるのも難しいコースですが、法学の研究者として大學院に残って、将来、大學の教員を目指すというのも、今の大学の現状を考えれば、なかなか大変なことです。しかし、実際には、最近になってこの道を志す大学院生が増える傾向があり、なかでも女子の比率が高いという印象を受けます。
私なども、個人的にいいますと、2人の子どものどちらかでも、法律学、とくに刑事法学の研究者にでもなっていれば、書庫にいっぱいの専門書の処理に困らなくてもすみ、助かるのではないかと漠然と思ったこともありますが、かえって心理的には負担になるのではないかと考えていました。
親子といっても独立した人格を持った存在であり、他人と変らないともいえますが、世間からはとかく特別の目で見られて、親の光七光りと言われたり、学風や学説まで比較されるという風当たりも覚悟しなければならないでしょう。しかし、これらの点を克服して、親の業績をしのぐような力量を発揮されるよう、2人の新人を応援したいと思います。

