最近大学を離れ、論考を公表する機会が少なくなってきました。論文として公表する以外の資料や感想文などを公開する場を持ちたいと考え、このブログを開設しました。


by nakayama_kenichi
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 過日はまた、日本で通訳や医学などの専門文献の翻訳などの仕事をしている外国人で、オーストラリアとニュージーランドから来日している同年代の2人の若い男性と会う機会がありました。2人ともすでに10年位日本に在住していますので、英語よりも日本語で十分会話ができて、すぐに打ち解けました。
 隣の国といっても、オーストラリアは大陸で、ニュージーランドは島ですが、お互いに自国のお国自慢をし、ユーモアも解する好青年でした。私は、その折、約20年前にオーストラリアに行ったことがあると話しましたが、いつどこへ行ったのかという詳しいことはすっかり忘却しており、これも年のせいかなと苦しい弁解をする始末でした。しかし、家に帰れば当時の記録と写真があるはずなので、是非この機会に、確かめてみたいと思っていました。
 その証拠物件によりますと、私は、1990年の2月に、2週間ほど、オーストラリアのメルボルンにある「アジア法センター」を訪問して、テイラー研究員などのスタフと交流した後、帰途にシンガポール大學にも立ち寄って、短期間ですが、珍しい経験をしています。
 そのときの写真もかなり残っていますが、珍しい野鳥を見たり、カンガルーに餌をやっているような野外の風景のほかは、大學や研究機関、裁判所や刑務所などの建物の名称や場所などは今でも思い出せません。またそれ以上に残念なのは、交流した大學や研究所のスタフとの事後の連絡が、その後は途絶えてしまったことで、大いに反省しているところです。
 ニュージーランドの青年は、自然環境がはるかに良い自分の国も是非見てほしいと勧めてくれましたが、今のとことは、ニュージーランドのオークランド大学で英語を勉強中の中国人留学生からの近況報告を待つことにしました。
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by nakayama_kenichi | 2009-04-05 21:31

集中審議で課題続々

 また裁判員制度の話題ですが、3日の衆議院法務委員会で集中審議が行われ、改めて課題が浮かび上がりました(4日の朝日新聞夕刊)。大事な問題なので、この記事の中から、質疑の内容を紹介しておきます。
 まず、民主党の川内氏は、裁判員が判決を決める「評議」の内容を明かにせず、違反すれば罰金を科すという「守秘義務」の点に疑問を示しましたが、法務省は「裁判官には高度な職業倫理が期待できるので、不当とは言えない」と回答しました。
 次に、公明党の富田氏は、「取調べの全過程を録音・録画してほしい」と主張し、民主党の委員からも「全面可視化」を求める声が出ましたが、法務省は「真相究明に支障が出る可能性がある」と慎重な姿勢を崩しませんでした。
 また、自民党の稲田氏からも、被告側に裁判員裁判を選ぶ「選択権」を与えなかったことを問題視する意見が出ましたが、法務省は「個々の被告のために導入するというより、国民一般にとって意義があるから導入する制度だ」として否定しました。
 以上のうち、「取調べの全面可視化」が最大の問題ですが、与党の公明党からも主張された点が注目を惹くところです。「真相の究明に支障が出る」という法務省側の真の理由を具体的に追及するとともに、西欧諸国だけでなくお隣の韓国でもすでに実現し、国連の自由権規約委員会からも強い勧告を受けている「国際常識」であることを指摘し、いつもの官僚答弁に終わらせないという国会の強い姿勢を示してほしいものです。
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by nakayama_kenichi | 2009-04-04 21:27
 裁判員制度が5月に実施される直前の段階になって、にわかに政界にも「見直し」の意見が出てきました。とくに民主党は、法案の国会審議の際にはほとんど正面から取り組んでいなかったのですが、最近になって、党のプロジェクトチームが、「裁判員制度実施に向けた環境整備等に関する意見書」を法務大臣に申し入れました。その要旨は以下の通りです。
 ●早急に法改正が必要と考える項目
 (1)取調べの全過程の録音・録画と検察官の手持ち全証拠のリスト開示義務づけ。
 ●早急に裁判員制度にかかる法制度改正が必要と考える項目
 (2)裁判員日当の適切な額への引き上げ
 (3)一時保育サービスや介護サービスを利用した場合の自己相当額の支給
 ●運用の状況を見たうえで法改正を含めた見直しが必要と考える項目
 (4)裁判員の秘密漏示や出頭拒否への制裁の弾力的運用
 (5)保釈による防御権の保障(「人質司法」からの脱却)
 (6)新たな争点や証拠の提出制限の見直し
 (7)その他部分判決の見直しなど被告人の防御権と公正な裁判の保障 
 (8)裁判員が参加しやすい環境作り(裁判所内への託児所の設置など)
 遅きに失した感がありますが、衆院の法務委員会で再論議されるようなので、注目しましょう。なお、社民党の保坂議員を中心とした「超党派議員連盟」も動き出したようです。
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by nakayama_kenichi | 2009-04-03 14:03

4月1日の入学式

 今日からもう4月ですが、4月1日といえば、やはり小中学校当時の入学式のことを思い出します。新学年、新学期は、すべてが新しく、気分を一新して学校生活のスタートに希望と期待を膨らませていたものです。
 私が経験しましたのは、昭和10年以降の戦前の入学式でしたから、国旗の掲揚式があり、君が代の国家を斉唱することが当然の儀式になっていました。校長は、式辞で忠君愛国を内容とする「教育勅語」について語り、戦争が始まった後は、大東亜戦争の意義を強調し、大日本帝国軍人に対する「軍人勅諭」にも触れ、その武運長久を祈願するという軍国主義的な思想教育の精神が次第に強調されるようになっていったのです。
 教科書ももちろん「国定教科書」で、検閲も公然と認められ、異端は「思想や内心に至るまで」排撃されていたのです。「お国のための」教育が徹底して行われ、ほとんどが「真実」を知らされないままに、従順にしたがっていたのです。
 しかし、昭和20年の敗戦によって、「日本国憲法」が制定され、自由と民主主義が復活し、教育の世界にも大きな変革がもたらされました。私は旧制高校と大學でその「改革」の恩恵に浴し、戦前の「タブー」は破られました。少なくとも一律の「強制」は無くなったはずです。
 ところが、最近の入学式には、再び国旗が掲揚され、国歌の斉唱も見事に復活したばかりか、国旗に対して起立しない教員が懲戒処分を受けています。それは「思想や内心の自由」を認めなかった戦前の異端排除の復活ではないかという疑問があります。
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by nakayama_kenichi | 2009-04-01 16:26