最近大学を離れ、論考を公表する機会が少なくなってきました。論文として公表する以外の資料や感想文などを公開する場を持ちたいと考え、このブログを開設しました。


by nakayama_kenichi
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原稿の校正ゲラ

 私は今、2冊の本の出版を計画しています。ひとつは「定刻主義者の歩み」と題する随想風の「自分史」で、もうひとつは「違法性の錯誤の実体」と題する専門的な論文集です。
 これらの本や雑誌の出版の過程で、このところ原稿のゲラを点検する作業に追われています。「ゲラ」とは、原稿を組み上げた活字版を校正用に試刷したもので、「ゲラ刷り」とも呼ばれています。
 最近は、原稿そのものが活字で作成されており、たとえば原稿をパソコンのワード文書の形式で出版社に送信しますと、それが紙に印刷され、ゲラ(校正刷り)として送り返されてきます。原稿の内容が正確に書かれていれば、校正刷りは清書したようにきれいなので、ゲラの点検作業は比較的容易であり、読み下しながら内容を確認して行くというやや単調な作業ということになります。
 しかし、自分の書いた文章を読んでいくというのは、気分が楽なだけに、流して読んでしまうことが多く、必ずといってよいほど、あとで「誤植」が発見されるものです。私のこれまでの経験でも、後で読者から誤植を指摘されて、驚くことが何回もありました。したがって、できれば他人に点検してもらいたいのですが、その暇がないというのが現実です。
 ゲラ刷りの校正については、古い時代は、全部が手書きの原稿でしたので、校正刷りには著者の字を判読できないため、「げた」と称する黒い二重の枠があちこちに見られ、これらを赤いペンで埋めて行く作業が大変だったように思います。そして、校正も1回(初校)では終わらず、2回(再校)、3回(三校)というように、何回も校正刷りの往復作業が繰り返されたものです。
 しかし、それにもかかわらず、私の研究生活にとっては、原稿の校正は一番楽しい仕事のひとつで、一生懸命やってきました。今度が最後になるかもしれませんが、できるだけ良い本を多く出版したいものです。
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by nakayama_kenichi | 2007-09-20 21:42