最近大学を離れ、論考を公表する機会が少なくなってきました。論文として公表する以外の資料や感想文などを公開する場を持ちたいと考え、このブログを開設しました。


by nakayama_kenichi
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企業の政治献金

 安倍首相が突然職を投げ出して、自民党の総裁選が始まっています。今回はそれほどカネが動いていないようですが、「政治とカネ」の問題が常に底流にあります。政治資金規正法は、収支の手続き的な処理方法のみを問題にしていますが、それでも違反が絶えないのです。
 9月15日の朝日新聞朝刊を見ただけでも、2006年の収支報告書から見て、政治資金の使途は多彩であること(麻生氏は高級クラブ・料亭を愛用)、経団連企業の2006年の政治献金が26億円に達していること(個人や政治団体の献金は減少している)、企業から自民党への寄付が激減して民主党への寄付が増えていること(日医連の幹部は「自民党は我々の政策を理解してくれなかった。寄付しても言うことを聞かない態度では寄付の意味がなく、わざと減らしている。多額の寄付をして我々の政策を実現してもらう時代は終わった」という)などの指摘が目につきます。
 政治活動にはカネがかかる、選挙にもカネがかるということであれば、そのカネをどこから調達するのかが問題です。政党の運営は、本来は党員の党費と個人の寄付から成り立つべきで、それでは無理ということで国からの政党助成金(これは国民の税金)が与えられています。
 ところが、実際の政治の現場では、大企業からの多額の政治献金や寄付(パーティ券の大量購入を含む)が、とくに政権与党に狙いを定めて大量に投入(投資)されていて、その現状の是非ではなく、収支の管理をめぐるミスが問われているにすぎません。
 この企業の政治献金が、せめて各党に平等に配分されるとか、正常には生きていけない人達の救貧活動に使われるというのであれば、意味があるように見えますが、それは政治献金の実際の目的(政府与党からの利益供与の期待)に沿わないとして見送られてしまうのです。
 政治家に市民感覚を喚起するためには、多くの議員特権を廃止し、市民の浄財に依拠した政治活動の原点に立ち帰ってもらう必要があります。また、市民の側にも、政党や議員から利益を受けるという期待を捨てて、市民的感覚のある政治家を育て応援するという姿勢が必要だと思います。
 再度、企業の政治献金の廃止を訴えますが、これは夢物語にすぎないものでしょうか。
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by nakayama_kenichi | 2007-09-15 11:21