最近大学を離れ、論考を公表する機会が少なくなってきました。論文として公表する以外の資料や感想文などを公開する場を持ちたいと考え、このブログを開設しました。


by nakayama_kenichi
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難解な臓器移植法案

 自・公有志案(河野案)と呼ばれる法案の特色は、臓器摘出の要件を本人の意思表示がなくても家族の承諾で足りるとするものであることは明らかであるが、脳死判定に家族の拒否権をみとめるという点になると、その条文は以下のように、きわめて複雑なものとなっている。
 第6条3項
 「臓器の摘出に係る前項の判定は、次の各号のいずれかに該当する場合に限り、行うことができる。
 1 当該者が第1項第1号に規定する意思を書面により表示している場合であり、かつ、当該者が前項の判定に従う意思がないことを表示している場合以外の場合であって、その旨の告知を受けたその者の家族が当該判定を拒まないとき又は家族がいないとき。
 2 当該者が第1項第1号に規定する意思を書面により表示している場合及び当該意思がないことを表示している場合以外の場合であり、かつ、当該者が前項の判定に従う意思がないことを表示している場合以外の場合であって、その者の家族が当該判定を行うことを書面により承諾しているとき。」
 この条文は、一読しただけではとてもその意味が分からない「悪文」の典型である。私自身も、現行法の規定と比較しながら考えて見たが、どうもうまく分からない。とくに第2号が難解である。その意味の分かる人には教えてほしいが、提案者や条文の作成者(法制局)は、例をあげて説明すべき義務があるというべきである。
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by nakayama_kenichi | 2005-06-05 09:30