最近大学を離れ、論考を公表する機会が少なくなってきました。論文として公表する以外の資料や感想文などを公開する場を持ちたいと考え、このブログを開設しました。


by nakayama_kenichi
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河野太郎氏への質問

 臓器移植法の改正案のうち、自・公有志案(河野案)といわれものが有力なようであるが、朝日新聞2005年5月27日朝刊に掲載された河野太郎氏の説明には、不明確な記述が多い。そこで、率直に以下の質問項目を考えてみた。論点の整理に役立てれば幸いである。
 1. 脳死を人の死とする「社会的合意」はすでにできていると考えられるのか。河野氏がそう思うというだけでは不十分ではないのか。
 2.ドナーカードの記載数が思うように増えない理由はどこにあると考えられるのか。自動車免許証などに記載できるとすることで果たして増加が期待できるのか。
 3.現行法の自己決定権の理念自体に疑問があるのか。現行法がなぜ家族の意思でなく本人の提供意思を要件にしたのかという点をどのように理解されているのか。
 4.河野案の重点は、親族優先提供の導入にあるのか、臓器提供要件の緩和にあるのか。その両者はどのような関係にあるのか。理念に違いがあるのではないか。
 5.河野案によった場合、法的な脳死判定に際して実際に家族が判定を拒否することがどの程度あると考えられているのか。
 6.河野案によった場合、家族が承諾する際に本人の意思を忖度して行うとしても、子どもの患者の場合にもそれが可能と考えられているのか。
 7.河野案によった場合、実際に臓器移植の件数がどの位増えると考えられているのか。親族優先規定の導入についても、どの程度の効果があると見られるのか。
 8.河野案によった場合、移植以外の一般の臨床医療の場面で、死の判定や宣告にどのような影響が出てくると考えられているのか。
 河野氏および河野案の支持者からの回答を期待したい。
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by nakayama_kenichi | 2005-05-30 11:59