最近大学を離れ、論考を公表する機会が少なくなってきました。論文として公表する以外の資料や感想文などを公開する場を持ちたいと考え、このブログを開設しました。


by nakayama_kenichi
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植木枝盛の「民権数え唄」など

 後藤氏の紹介によりますと、植木枝盛は、明治初期の民権政党であった自由党の幹部であり、庶民に訴える有力な手段として、演説会、論説、随筆などとともに、自作の「民権数え唄」や「民権田舎唄」などを活用し、主に芸者たちへ広めたという民権踊りもあったといわれています。その一部を紹介しておきます。
 1.「民権数え唄」(植木枝盛作詞、1877年=明治10年11月以前、20番まで)
 一つとせ、人の上には人はなき、権利にははかりはないからは、この人じゃもの
 三つとせ、民権自由の世の中に、まださめない人がいる、このあわれさよ
 六つとせ、昔思えばあめりかの、独立なしたるむしろ旗、このいさましや
 十三とせ、栄へ行く世の基本は、民の自由にあるぞいな、この知らないか
 十四とせ、四民ひとつの世の中に、とぼけ華族のかえり咲、このめずらしや
 十六とせ、牢屋の中のうきかん苦、ほれた自由のためなれば、このいとやせん
 2.民権田舎歌(植木枝盛『民権自由論』付録、1879年=明治12年4月刊)
 自由なるぞや人間(にんげん)のからだ/ 頭も足も備わりて/ 心の霊妙万物(ばんもつ)に越え/ 心と身とが倶はるは/ (ひとつ)の天地を云ふもよし/ 自分一人は一人で立つよ/ 何も不足はなひものぞいの/ そこらで人間を自由と申す/ 自由じゃ自由じゃ人間は自由/ 食(くろ)ふも自由に生きるも自由/ 心は思ひ口は言ひ/ 骸(からだ)は動き足(あ)しや走る/ 視たり聞たり皆自由/ 自由にするのが我権利/ 自由の権利は誰も持つ/ 権利張れよや国の人/ 自由は天の賜物じゃ/ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 なお、植木枝盛は36歳の若さで亡くなっていますが、遺稿集の中に、『未来が 其の胸中に在る者 之を青年と云う』という言葉があります。
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by nakayama_kenichi | 2010-07-20 10:46