最近大学を離れ、論考を公表する機会が少なくなってきました。論文として公表する以外の資料や感想文などを公開する場を持ちたいと考え、このブログを開設しました。


by nakayama_kenichi
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31

四月の入学式

 欧米と違って、日本では、学校は4月から始まって翌年3月に終わるという制度が定着しています。したがって、4月は「新」学年、「新」学期の始まりで、新鮮な気分に満ちており、4月には桜の開花もあって、華やかな雰囲気に包まれています。
  私自身は、小学校、中学校、高校、大学で学んだ後も、大学に奉職しましたので、定年で大学を去る70歳に至るまで、4月の新学年という学内の独特の雰囲気を長年にわたって味わってきました。そして、その気分は、定年後10年以上も経た現在に至ってもなお、4月がめぐってくる度に、懐かしく思い出されるのです。
  もっとも、私どもの世代の在学時代には、最近の学校の入学式のような華やかな風景は見られず、一般に簡素な式典が行われるのみで、小学校はともかく、中学校以上の入学式に父兄が参加するといった風景はほとんど見られませんでした。それに、戦前の旧制度下では、中学も高校も男女共学ではなく、大学も女子学生はわずかで、地味な制服姿でした。それに比して、最近の大学の入学式の豪華さには、多数の父兄の参加とともに、驚かされます。
  ただし、戦前と戦後の学校の入学式には、それ以上に大きな相違点があったことに注意しなければなりません。戦前は、国旗の掲揚と国歌の斉唱のほか、天皇のご真影を奉戴し、教育勅語の朗読まであったのですが、戦後は、しばらく見送られた後、国旗の掲揚と国歌の斉唱が次第に復活し強化されるという状況が生まれました。そして、最近では行政側(文科省、教育委員会)からの指導と統制がますます厳しくなり、国歌斉唱時に起立しない教員には懲戒処分が科されるという異常な事態が進行しています。
  「日の丸」は美しい旗ですが、戦争で血ぬられた傷跡を「日本国憲法」で洗い流さなければ「平和」のシンボルとはなり得ないでしょう。また「君が代」は戦前の大日本帝国の「国体」(天皇制)との連続性を断ち切ることがどうしてもできないように思われるのです。
----------------------------------------------------------------------------------------
   
c0067324_13322758.jpg
c0067324_13332329.jpg

          4月7日、近くの近江神宮で撮った桜です。
[PR]
by nakayama_kenichi | 2010-04-06 19:59