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最近大学を離れ、論考を公表する機会が少なくなってきました。論文として公表する以外の資料や感想文などを公開する場を持ちたいと考え、このブログを開設しました。


by nakayama_kenichi
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熱海の梅園

 1月の末、東京からの帰りに、久しぶりに熱海に立ち寄る機会がありました。以前は、長年にわたり、しばしば熱海にこもって原稿を書いていたのですが、最近は次第に足が遠のき、この2年ほどは行ったことがありませんでしたので、懐かしい思い出がよみがえりました。ちょうど梅の季節の始まりですので、まずは山手にある「熱海梅園」までバスに乗り、帰りは近くの「来宮神社」の境内に立ち寄り、昔たびたび通った散歩道をゆっくり歩いて下りました。
 当日は天気がよく、暖かい午後でしたので、花見客も多く、茶店なども出ていて、にぎやかでした。梅は3分咲きの程度でしたが、咲き初めの白や淡いピンクの梅の花びらは可憐な乙女を思わせる風情がありました。熱海は温泉で有名ですが、名水でも知られるところで、梅園内にも、清流が川となり、岩からは滝となって流れ落ちていました。
 梅園内には、いくつの記念館があるのですが、今回は、作曲家中山晋平の別荘だった建物の内部を見学し、中山晋平氏が当時愛用していた古風なピアノを見ることができました。この別荘は、彼が熱海市内に建てて住んでいたものを、この梅園内に移して、保存しているものです。
 梅園は全体として小高い山をそっくりと包みこむほどの広大なもので、多くの種類の梅の木が色とりどりに植えられており、その中を上り下りの段差のある道が縦横に通っていて、どこからでも梅の花を観賞することができるように配置されています。所々の高台には休憩のためのあずまやが用意され、遠くまで眺望を楽しむことができます。
 これから春にかけて、次第に開花して色鮮やかに染め分けて満開に至る梅園の姿を想像しながら、今回はまだ早春の梅の咲き初めを見ることで、夢と期待をふくらますことができました。梅の方が桜よりも一足先に咲き、清楚で、芯が強い感じがします。
 熱海との縁が今後も続くことを念願しつつ、梅園を後にしました。
熱海の梅園_c0067324_2081753.jpg

by nakayama_kenichi | 2010-02-01 19:59